ただし、各地のダムが無償提供する流木は、個人の利用に限る、と条件つきの場合が多い。
スキマ時間を使ってできる人気副業が、「自動販売機の設置場所紹介業」だ。
経済評論家の門倉貴史氏がこう話す。
「大手飲料メーカーと提携する企業が広く募集しています。まずは登録すること。設置できそうな場所を見つけたら、土地の持ち主と交渉してある程度の道筋をつければいい。あとは、メーカーの営業担当が交渉し、契約が成立すれば紹介料をもらえる仕組みです」
募集サイトを見ると、東京23区ならば1台の成功報酬は2万~5万円。自治体は災害時に飲み物を無償提供できる自動販売機の設置を進めている。不動産や宅配、郵便業など、地域に詳しい人は有利かもしれない。
酸いも甘いもかみ分けた人生経験が生きるのが、代理出席、代行のアルバイトだ。結婚式における友人や親戚役での出席。講演会のサクラ、葬儀への代理出席。両親役や会社の上司役など、中高年の需要もある。報酬は時給1千円から、1回数万円まで幅がある。
「SNSの発達で、リア充感をアピールしなければ恥ずかしい、と考える空気が強くなった。需要は膨らむと思いますよ」(門倉氏)
3年ほど前に「花婿の上司役」で代理出席の仕事を経験した男性がこう話す。
「周囲と衝突して会社を転職したばかりで、出席をお願いできる人物がいなかったようです。親戚の目を気になさっての依頼でした。依頼人に関する情報を予習し、スピーチがあれば練習も必要で、報酬の割には時間を取られます。でも昔劇団にいたせいか挑戦しがいがありました」
愚痴や悩みをひたすら聞く、「傾聴アルバイト」も経験値を生かせそう。店舗での対面や電話、メールなど形式はさまざまで、募集は男女問わず若者から中高年までと幅広い。カウンセラーなどの資格の有無を問わない店もある。
報酬は時給2500円程度と高めに設定されている。包容力に自信のある読者は挑戦するのもいいだろう。
最後に、採用されたら幸運とも言える変わり種を紹介しよう。
NASAが2008年に呼びかけたのが、70日間寝ているだけで1万7千ドル(180万円)払ってくれる実験参加者の募集だ。
やや傾斜した姿勢などで一定時間睡眠を取り、無重力が人体に及ぼす影響を調べる実験だという。
夏のノルウェーでは、北極圏で働く研究者のためにホッキョクグマを探して、「クマが来たぞ!」と大声で危険を知らせる監視員を短期募集していた例がある。
ユニークな副業で、自分の新たな可能性を発見できるかもしれない。
※週刊朝日 2017月3月31日号