それほどまでに安倍政権の危機感は強いとみられる。こうした水面下の駆け引きに、小池氏陣営は政府・自民党、特に安倍首相への警戒感を強めている。
「昨年10月の衆院東京10区補選で安倍首相が小池知事と一緒に宣伝カーで演説したことに小池氏支持の無党派層が反発を強め、票が逃げた。知事は首相に対し、永田町で唯一食い込めず冷遇された男性リーダーとしてみており、首相のために何かをやる気は全くない。国政再進出を見据え、国政勉強会を今月中にも立ち上げる。政権とはつかず離れずの関係を続け五輪まで知事をやり、次の次の総選挙に打って出る構えのようです」(小池氏周辺)
しかし、政治アナリストの伊藤惇夫氏は、「永田町で求心力を保てる賞味期限は4~5年」と語る。
小池知事が任期を全うして、五輪成功を勲章に国政進出を図り、総裁選に出馬する場合、21年9月になり、「ガラスの天井」の厚さを嘆き米大統領選で敗れたヒラリー元国務長官と同じ69歳になる。
政治ジャーナリストの角谷浩一氏はこう言う。
「風を起こすには自らが起こさなくてはならないことを小沢一郎氏からたたき込まれた小池氏だけに、何か秘策があるのでは」
小池氏陣営関係者はこの後の戦略をこうささやく。