虚偽の診断をする医師から、患者はどのように身を守れば良いのか (※写真はイメージ)
虚偽の診断をする医師から、患者はどのように身を守れば良いのか (※写真はイメージ)
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 性感染症にかかっていると虚偽の診断をして、患者から薬代をだまし取ったとして、警視庁が東京都新宿区の「新宿セントラルクリニック」院長の林道也容疑者(69)を詐欺容疑で逮捕した。

 逮捕のきっかけとなった60代の男性によると、林容疑者は、陰部に湿疹ができて来院した男性の患部を診察もせずに採血。「クラミジア感染症」と診断され、3カ月通院し、投薬治療を受けた。だが、ひざが笑うような倦怠(けんたい)感など体に異変が出てきたため、別の診療所で検査を受けた結果は「陰性」だった。湿疹はあせもだったという。男性は「不要な投薬は傷害罪だ」と憤る。

 一方、40代の男性は、彼女ができそうなので感染症になっていないかを確認するために同クリニックを訪れたところ、「クラミジア感染症」と診断され、約2カ月通院。だが、待てど暮らせど完治を告げられることはなく、近くの泌尿器科の医院で検査を受けた結果、やはり陰性。医療関係者によると、クラミジア感染症は通常2週間の抗生剤投与で完治するという。

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