総勢60人だった会派「都議会自民党」は「新風」の3人が抜けて現在57人。次の分裂は何人になるのか。
「まだはっきり言えないが、20人前後の都議が同じ気持ちになっています。行動には移さない人もいるでしょうから、11~12人くらいを見込んでいます」
先に出た「新風」の3人については、「こちらからは行かないが、合流の可能性もある」と評価する。
仮に合流すれば15人前後の勢力となる。
立石氏によれば、都議会自民党の会派が割れたのはこれが初めてではない。
「石原慎太郎氏が都知事に初めて当選した当時、都議会自民党がAグループとBグループに割れたことがある。Aグループは内田氏を中心とし、Bグループは私と仲間が中心だった。内田氏は数の論理の人。普段はそれでいいが、重要なテーマには侃々諤々(かんかんがくがく)の議論があってしかるべきだと思いますね」
立石氏が会派を割る背景には、都議選の候補者選びをめぐる不可解な経緯があったという。
「昨年12月、自民党に1次公認の申請をしたが、党は別の候補者を公認し私の申請書類をゆうパックで送り返してきた。現職優先で、年齢は80歳を超えなければいいはずなのに、これほど無礼なことはない。都連のいわゆるブラックボックスと言われる人たちが『あいつは煙たいから引きずり下ろせ』ということだったのではないか」
立石氏は定数1の中央区選出だが、みんなの党から自民党に戻った石島秀起氏が公認されたのだという。立石氏は13年の都議選で小池氏の応援を受けており、小池氏の政策にも共感しているという。
こうした動きを察知し、慌てたのか、自民党都連は13日、所属のすべての都議から意見聴取することを決定。“地殻変動”がどこまで広がるか、予断を許さない状況だ。
自民党内の混乱を横目に、小池氏は強気の戦略を打ち出している。今夏の都議選に40人規模の独自候補を擁立することを目指し、候補者選びが急ピッチで進められているのだ。