ピーチ・アビエーションの航空機 (c)朝日新聞社
ピーチ・アビエーションの航空機 (c)朝日新聞社
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 格安航空会社(LCC=Low Cost Carrier)が盛り上がっている。大手の半額ほどの価格設定で成長を遂げ、昨年は路線を拡大し、安いチケットが購入しやすくなった。海外LCCの日本乗り入れも増え、国際線も使いやすくなっている。気軽にふら~っと空の旅を楽しんでみませんか。

 安い値段で気軽に遠くに行けるのは非常に魅力的。路線拡大でさらにその恩恵が広がるとなれば、利用しないのはもったいない。

 国内LCCは、ピーチ・アビエーション、バニラエア、ジェットスター・ジャパン、春秋航空日本の4社があり、航空チケットの最安値がとにかく安い。片道4千~5千円(諸税、空港使用料など込み。以下同)で、東京や大阪から札幌、沖縄に行くことができる。海外LCCも参入した中国、台湾、香港、タイ、ベトナムなどへの国際便も、最安値は1万円以下だ。

 日本でLCCが飛び始めたのは2010年。海外のLCC大手が相次いで日本便を開設した。中国の春秋航空が上海─茨城便を片道4千円、マレーシアのエアアジアXがクアラルンプール─羽田便を片道5千円と、就航時に破格のキャンペーン価格(チケット代のみ)を打ち出して話題を呼んだ。その後、国内からのLCCへの参入も12年ごろから本格的に始まった。滑り出しは必ずしも順調とはいえず、一時は路線の縮小や撤退など停滞感が漂っていたが、ここ1、2年は経営が上向いてきたことで、各社が競い合うように投資を増やしている。

 国内線旅客数に占めるLCCの割合は15年に10%と初めて二ケタに到達し、16年はその勢いが加速した。便が増えて利用しやすくなり、乗客も増える好循環が生まれている。

 格安航空券検索サイト「トラベル・ジェーピー」を運営するベンチャーリパブリックの担当者は、

「サイト内のLCC格安航空券の価格比較の昨年10、11月のページビュー数は、前年比でそれぞれ214%、141%でした」

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