別の記者がつなぐ。
「崔太敏氏は当時から朴大統領に指導者になれと言い聞かせ、そのためには妹や弟などと交わってはいけないと諭したといいます。
朴正煕元大統領は崔太敏氏を牽制し、朴元大統領の死後も崔氏の不正蓄財の捜査が進められたが、結局、公表されることはなかった。崔氏は両親を殺された朴大統領の処遇が政治的にもデリケートだったことを利用して捜査をくぐり抜けたといわれています。父親も娘の順実氏も権力者を利用して企業からカネをせしめる手法は全く同じです」
朴大統領の妹の夫、申東旭共和党総裁は、「崔順実氏は85年に太敏氏から巨額を譲り受けた」(中央日報11月11日)と暴露。順実氏は把握された不動産だけで365億ウオン(14年、約33億3800万円)の資産があり、他のふたりの姉妹と合わせると2千億ウオン(約182億9100万円)台になると推算されている。
順実氏は朴大統領の衣装をはじめプライベートにも深く入り込んでおり、最近では順実氏行きつけの美容外科医が青瓦台を往来し、朴大統領の海外歴訪に同行していた事実も発覚した。
順実氏の素性は明らかにされていないが、元夫は朴大統領の国会議員時代7年間秘書室長を務めた鄭允会氏で、朴大統領の秘線(秘密に会う陰の実力者)といわれた人物。2年前にやはり国政介入疑惑で検察の取り調べを受けた。
申総裁は「(鄭氏が)朴大統領の信任を受け、2人のスキャンダル怪談が出回って崔氏が捨てた。離婚して『兎死狗烹』(獲物の兎を捕らえれば猟犬は不要となり煮て食われるの意)させた」(同前)と話している。
美容外科医関連では、セウォル号沈没事故の際、大統領と連絡のとれなかった空白の7時間に美容施術を受けていたという衝撃報道も飛び出したが、青瓦台はこれを否定している。