皇太子は、これまで3度の結婚と離婚を繰り返すなど、多くのゴシップを振りまいてきた。最近では、今年7月にドイツのタブロイド紙に、ショート丈の“へそ出し”タンクトップに、股上の浅いジーンズといったいでたちでドイツを訪れたときの写真が掲載され、「タイの皇太子は長いシャツを買うことはできないのか」と揶揄(やゆ)された。
ネットでも話題になったこの写真について日本に暮らすタイ人に聞いてみた。30代の女性の一人は、
「ドイツで撮られた皇太子の写真は、プライベートの姿ですからね」
と前置きし、こう話した。
「皇太子は昨年、療養中の国王の健康を願う自転車のイベントを開催して、60万人が参加しました。国王の座につけば、父に倣い、その地位にふさわしい言動をとってくれると思う」
「ほほえみの国」と呼ばれるタイ。寛容な国民性と言われるが、皇太子が即位するまで、やきもきする日々が続きそうだ。(本誌・亀井洋志、大塚淳史、吉﨑洋夫、秦 正理/今西憲之)
※週刊朝日 2016年11月4日号