続いて、国民的フィギュアスケーター・氷室(伊野尾慧)の手術を依頼される米倉。いかにも羽生結弦をモデルにした氷室だけど、「4回転」を「クワッド」と発音するのが、すごく耳に残る。「クワッド」がこだわりなのか、「クワド」じゃダメなのか。そのくせ、なぜか病室に置きっぱなしのスケート靴は、ブレードむき出し。エッジカバーつけないと危ないから、錆びるから。そして、コーチのスケート靴は赤い靴ひも。もしかして、貸靴じゃね?

 全体的にフワッとした設定のスケートパートを挟みつつ、たけしの謀略で米倉は手を骨折。手負いの狼のように、能登の山に身を隠し、マタギ親子とイノシシ狩りの日々を送る。たけしに金沢~能登、フィギュアにイノシシって、闇鍋か。SPだからって盛り込みすぎ。

 闇鍋ならぬシシ鍋を食って米倉は復活。氷室の手術も成功し、大会で見事に前人未到の「クワッドアクセル(4回転半ジャンプ)」を決めたのです。ってこれ、イノシシパート全カットしたら、いつもの1時間で終わったでしょうが!

 ラストはスケートリンクの客席で、なぜか寿司屋の女将・橋本マナミとキスしてるたけし。そういえば、古都金沢で、寿司だの料亭だの赤ワインだのバンバン出て来たけど、このSP全体が出演者への接待じゃないか。豪華金沢・能登旅行じゃないか。「私、視聴率は失敗しないので」な米倉さん。「接待は断らないので」かーい。

週刊朝日  2016年7月22日号