本命候補だった民進党の蓮舫代表代行が出馬を見送ったことで、東京都知事選の構図はガラリと変わった。
蓮舫氏に代わって、民進党の候補者として一部で名前が挙がった前鳥取県知事の片山善博・慶応大学教授(64)を直撃すると、
「まったくその気はありません。(民進党側から)そういう要請もないですね。あっても受けませんから」
と、そっけない答え。
2年前の都知事選に出馬し、共産、社民両党の推薦を受け、舛添要一前知事の次点となる98万票を獲得した元日弁連会長の宇都宮健児氏(69)は、立候補に前向きだと伝えられる。その宇都宮氏は現在の候補者選びに憤慨し、こう語った。
「これまで、石原慎太郎氏、猪瀬直樹氏、舛添要一氏と、自公中心の都政が続いてきたんです。その悪習のどこをどう変えていくか。政策の中身を抜きにして、ただ選挙に勝てそうな候補は誰かということだけを議論しているのはおかしい」
そして続ける。
「市民連合や野党4党などから要請があれば出る用意はあるが、選挙の情報はニュースで知るぐらいだ」
初の女性都知事を目指して出馬するのではないかと有力視されている自民党の小池百合子・元防衛相(63)も直撃した。
「雨の中、ご苦労さまです。(出馬については)何もお答えすることはありません」
そう言って笑顔を見せた。「小池氏は空振りか」と思ったときから数時間後、事態は少し動いた。
元東京地検特捜部副部長で自民党の若狭勝衆院議員や都議会議員ら7人が小池氏に直談判し、出馬要請をしたのだ。若狭氏は記者団に「女性が輝く社会を実現するうえでも、女性が都知事に就くことは大事なことだ」と述べたというから、小池氏もまんざらではないのではないか。
そう思っていた矢先、ある自民党関係者はこう漏らした。
「官邸の本音としては、民間人か官僚出身が望ましいと思っているようです」
候補者として、アイドルグループ「嵐」のメンバー櫻井翔の父で前総務事務次官の櫻井俊氏(62)や「NEWS ZERO」(日本テレビ系)の村尾信尚キャスター(60)の名前が挙がっているという。
政治評論家の板垣英憲氏はこう話す。