AERA 2023年2月20日号より
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 歴史的な物価高。生活を守るために、コツコツできる身近な工夫、電気・ガス代の節約術を専門家らに聞いた。今日から試してみては。AERA 2023年2月20日号の記事を紹介する。

【「得する」節約術リスト】「ガス」と「食費」はこちら

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 電気代15万円超え──。SNS上で「#電気代高すぎ」「#ガス代高すぎ」の投稿が相次いでいる。国は2月以降請求分から負担軽減策を実施するが、焼け石に水の状態だ。大手電力会社10社のうち7社が春以降の値上げを申請しており、それが認められれば生活はどうなるのか。とにかく今は打てる手を一つでも多く用意するしかない。

 家計簿・家計管理アドバイザーのあきさんは、高校生を筆頭に3人の子供と夫の5人暮らし。「家族が苦痛を感じる節約はしない」をポリシーに、貯金0円から2年で350万円を貯蓄した経験を持つ。

「我が家の電気代も前年同月比で1.5倍ほど上がっていますが、それでも昨年12月分で約8500円」(あきさん)

 電気代が抑えられている点として最も大きいと考えているのが「使用する家電が少ない」。子供が自室にこもりがち……という家庭もあるだろうが、あきさん宅ではリビングで一家団欒が普通。稼働しているエアコンやテレビは1台だけだ。

「部屋ごとにエアコンやテレビを設置して使っていると、電気代が増えます」(あきさん)

■あったか衣類も

 冬は暖房費がかかるので一般的に電気代が上がるが、厚めのマットを敷き、厚手の靴下やひざ掛けで足元が冷えないようにしている。ヒートテックのような“あったか衣類”も着用。なお、床暖房(ガス)はあるものの、十数年使用していない。

「寝具も、毛布と掛け布団ともに発熱効果が高いものにしています。毛布は、リビングでひざにかけてこたつ代わりにすることもあります」(同)

 ファイナンシャルプランナーの黒田尚子さんは「情報共有が大事」と強調する。

「電気・ガス代が前年同月比でどれくらい変動したか、一覧表を見えるところに貼っておく」

 値上がりをだれもが一目瞭然にすれば、「照明の消し忘れ」「テレビのつけっぱなし」「エアコン温度の高め設定」「何度もお風呂の追い焚きをする」といったこまごました、しかし確実に電気・ガス代が上がる行動を家族みんなが慎むようになり、「節約に協力してくれない」といったイライラは消失する。

 さらに「家庭で契約している電気アンペア数の見直しがされていない」と指摘。子供の巣立ち、またはさまざまな事情で家に住む人数が変わっているのに、アンペア数がそのままになっていないか?

「人数が減れば電気使用量が減る。アンペア数を少なくでき、基本料金が下がります」(黒田さん)

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