株を持っているだけでサービス券などが手に入りお得な“株主優待”が今、アツい! 近年はその制度を導入する企業が増えているのだ。そこでどんな企業の株がいいのか、ソノ選び方とコツをプロに教えてもらった。
“株主優待王”としてお茶の間で有名になった、元プロ棋士の桐谷広人さん(66)は、超低金利時代の今こそ、株の分散投資を勧める。
「今、定期預金に1年間預けても利息が0.025%しかつかないので、3千万円預けても7500円(税引き前)にしかなりません。少しずついろんな株に投資して、お金にも働いてもらうと、増税したりインフレになったりしても、資産の目減りを防ぐことができます」
その桐谷さん、現在は約700社の株を持ち、このうち株主優待がもらえる銘柄は500銘柄という。
「家賃と公共料金以外、生活のほとんどを優待でまかなっています。外食の優待券、生活必需品が買えるクオカードを持っていると食事代、日用品代が節約できますよ」(桐谷さん)
桐谷さんは、外食代を浮かせるために、食事代が無料になる優待券などを、専用ポーチにぎっしり詰めて、いつも持ち歩いているとか。ちなみに取材のこの日、シャツやズボン、靴など身につけるものから、移動に使う自転車まで、株主優待で入手したもので登場した。
そもそも、株主優待とはどんな制度なのか。もう一度おさらいしておこう。
株式会社が、一定数以上の自社の株式を「権利確定日」に保有していた株主に与える優遇制度のこと。
株主になるためには、100株、千株など会社が指定する株数「単元株」を取得する。また手続き上、優待が得られる権利が確定する「権利確定日」の3営業日前までに株を買っておくと、3カ月後ぐらいに優待が届くケースが多い。
権利確定日が迫ってくると、大勢の投資家から買い注文が入り、株価が高くなることがある。株主優待に詳しいブロガーのかすみちゃん(本名非公表)は、権利確定日の3カ月ぐらい前に仕込むのがベストという。