再生がうっすらと見えるものの、油断は禁物?
再生がうっすらと見えるものの、油断は禁物?
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 漫画家&TVウォッチャーのカトリーヌあやこ氏は、「偽装の夫婦」(日本テレビ系 水曜22:00~)の脚本家・遊川和彦の“破壊”に油断できないという。

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 遊川和彦は「破壊」の脚本家だ。氷のような女教師が、学校教育を破壊する「女王の教室」。サイボーグのような万能家政婦が、希薄な家族関係を破壊する「家政婦のミタ」。その破壊力がこれでもかと発揮されたのが、朝ドラ「純と愛」だ。

 ヒロイン・純(夏菜)は、就職したホテルが外資に買収され、退職。次に働くことになった下町の小さな宿屋は、火事で全焼。母親は若年性アルツハイマーになり、父親は海で溺れ死亡。やっと自ら開業したホテルは、オープン直前に台風が来て半壊。夫・愛(風間俊介)は、脳腫瘍で昏睡状態のまま最終回……という、朝から視聴者を絶望のドン底に突き落とすかのような暗黒朝ドラだったことよ。

 朝ドラだから、最後はヒロインが幸せになる。家族や夫は、いつもヒロインを温かく見守っている。な~んて予定調和を、ことごとくブッ壊したいという、圧倒的な意志。でも毎朝15分ずつ、コツコツ不幸を見せつけられる、こっちの身にもなって!

 とびきりの幸せ破壊王・遊川さんの最新作は、「偽装の夫婦」。今回、彼が破壊しようとしているのは、「夫婦」という最小単位の家族だ。常に貼りついたような笑顔を浮かべているヒロ(天海祐希)は、内心では毒を吐きまくる人嫌いの女。そんな彼女が、かつて自分を捨てた男、実はゲイだった超治(沢村一樹)と結婚するはめになる。

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