帯:いや、でもお兄さんたちの話を聞くと、ご自分はよく大丈夫でしたね。
山:実は身体検査をある年齢でやったら、あなた肺結核をやったことがあるねっていわれたことがあります。
帯:感染したけれど自然に治癒したわけですね。
山:全然知らないうちに、そんなに重くなく。ですから私も危なかった。
帯:用心深いというのは、自分の体の声を聴くみたいなことですか。
山:そうです。なんとなく用心しているんですね。時にそんな用心はいやらしいとも思うんだけれど。
帯:いや、そういう人が長生きするんです。自分の体と対話している人。
山:まあひとつには撮影所の助監督をやめてドラマのライターになりましたでしょう。すると付き合いで飲むのは断ろうと思えば断れるんですよ。自分のいやなことはなるべくしない。それがいいのかもしれない。
※週刊朝日 2015年10月2日号より抜粋