オリックスの新キュアは、7大生活習慣病は1入院につき120日まで保障され、3大疾病は支払い限度日数が無制限になるので、長期入院が心配な人でも安心できる」(生活マネー相談室代表でファイナンシャルプランナーの八ツ井慶子氏)

 保険料も40歳男性の場合月々3171円、50歳男性でも5902円と手頃だ。医療保険に加入する際は、先進医療保障と保険料払い込み免除特約もつけておきたい。このうち、先進医療特約は、重粒子線治療や陽子線治療など、がんに対する治療のイメージが強く、不要と考えられがちだった。

「案外知られていないが、歯周病のバイオ・リジェネレーション法や、多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術という白内障の手術でも先進医療特約の給付金を受け取れる。保険料も月々100円台なので、つけておいて損はない」(小川氏)

 保険料払い込み免除特約は、所定の病気になった、あるいは治療を受けた場合に、以降の保険料支払いが免除されるものだ。

 最近では、がんや高血圧などの既往症があっても入れる保険が出てきている。ただし、糖尿病の場合は、合併症なども心配されるため、ハードルが高い。

「その場合も、エクセルエイド少額短期保険の糖尿病有病者向け保険などを検討する方法がある」(ファイナンシャルプランナーの畠中雅子氏)

 また、畠中氏と小川氏は、東京海上日動あんしん生命の「メディカルキットR」もおススメだという。同保険は、70歳など所定の年齢(契約年齢で異なる)まで保険を使わなかった場合、保険料が戻ってくる。

 なお、保険は「誰に相談するかも重要だ」と保険マンモス社長の古川徹氏。

「最近増えている複数の保険会社の商品を扱う保険ショップでは、10年超の相談経験のあるFPと、新人研修を受けたばかりの人が混在している。保険はけっして安くない買い物。経験も知識も豊富なベテランFPに担当してもらえるよう、予約時に頼んでおくことが大切なポイントだ」(同)

 見直しの際は「新しい保険の加入手続きが済む前に、それまでの保険を解約してはダメ」と山田氏。健康上の問題などで新しい保険に入れなかった場合、無保険になってしまうからだ。保険料負担が重いと感じているなら、払い済み保険に変更する方法もある。保険金額は下がるものの、保険料の支払いがなくなる。

 不要な保険にムダなお金を払わないためにも、知識が豊富なFPなどに相談し、本当に必要な保障に手頃な保険料で入りたいものだ。

週刊朝日  2015年9月4日号より抜粋

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