うちのセンターに相談にいらしたご近所の高齢者で何人か、散歩や買い物帰りに窓越しに事務所をのぞいてバイバイと気軽に手を振ってくださる方々がいます。たったそれだけのことでも、「今日もお元気だ」「歩き方がゆっくりになったかな」など変化がわかります。近くで自分の変化に気づいてくれる他人の“誰か”を見つけることは、とても重要なことだと思っています。
マンションだとお隣とのつきあいがない場合も多いですが、せめて管理人さんとはまめにあいさつを交わしておくといいですね。
匿名でこんな“思いやり連絡”をいただくことも。
「お向かいさんがパートナーを亡くしてしょんぼりしている!」とか、「お隣さんが痩せてきた」とか。直接は声をかけられない場合でも、地域の包括支援センターに連絡をすることで、その方を支えることができます。実際にそうした連絡を受け、病院へとつないだことがあります。
こうした連絡も、広い意味でのご近所づきあいだと思います。ひとりになったときのことを考えて、積極的につながりを持つ。ひとりの人に目を配る。その両方を、それぞれ大切にしてほしいですね。
※週刊朝日 2015年8月14日号
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