──会見後、控室に残っていた議員、スタッフらに対して、江田氏は橋下氏、松井氏らと一緒にお礼の挨拶をしたという。江田氏に泣きながら「辞めんといてください」と言う議員。「絶対、引退しないで」と泣きながら橋下氏に迫る議員らもいた。橋下氏は「そんなこと言われたら僕も泣きそうになります」と話したという。

「名残惜しかったですが、松井さんが『この後、みんなで飲みに行きたいけど、さすがに今日は疲れたからまたにしましょう』と言いました。もう午前2時近くで、翌日は皆、公務がありますからね。改めて飲みに行く約束をして解散しました。19日には、松野さんが新代表に就任し、民主党と連携するのでは、という報道がありましたが、今の民主党と連携してプラスになるでしょうか? 松野さんもよくわかっています。橋下さん、松井さんにしても自民党と連立する気はありませんよ。橋下氏が改憲で前向きな話をしたので、それだけを取ってメディアが勝手に騒いでいるだけです」

──しかし、5月12日には江田氏は民主党の前原誠司元代表や松本剛明元外相と会合。松野氏も同18日に同党の松原仁元国対委員長らと会談するなど民主党との合流説は消えない。

「会いたいと言われて、前からの約束で1時間程度話しただけです。私は都構想で頭がいっぱいで、連携の話どころではなかった。前原さんらは『私たちは都構想に賛成です』とエールを送ってくれました。それだけです。それに今年の1月30日に、橋下さんと2人で数時間、食事をしたときも今後の方針を話し合ったのですが、結党して間もない段階では、政策で維新カラーを打ち出し、国会論戦を通じて国民の理解を得て、党の基盤を固めていくことが大事である。当面は、自民だ民主だと言わず、独自路線でいこうと。完全に一致しているんです。今国会で論戦されている安全保障法制、労働者派遣法等でも、維新の対案を安倍政権にぶつけていくことで、存在感を出して党勢拡大を目指す。その先には、もちろん、改革勢力を結集し、自民党に代わりうる政権交代可能な一大勢力をつくるという使命はありますけどね」

(本誌取材班=今西憲之/本誌・古田真梨子、牧野めぐみ、一原知之)

週刊朝日 2015年6月5日号より抜粋

暮らしとモノ班 for promotion
「最後の国鉄特急形」 381系や185系も!2024年引退・近々引退しそうな鉄道をプラレールで!