訪日外国人の恩恵を受けそうな銘柄が騒がれ始めたのは昨年。「すでに株価は上がりきったのでは?」との声が出そうだが、まだこれからだという。株式アナリストの本吉亮さんは言う。
「昨年のビザ緩和と免税対象の拡大、円安の進行で“爆買い”に拍車がかかりました。最近の中国株の暴騰で大きな利益を手にした人がいるはず。爆買いは続き、企業業績の向上と株価の伸びが期待できます」
本吉さんが長い目で注目するのが家電量販店のビックカメラとラオックス、小売のドン・キホーテだ。
ビックカメラは月間売上高に占める外国人観光客の割合が1割まで達した。ラオックスは中国企業に買収されており、中国人には親しみがあり、心理的なハードルが低い。また、ドン・キホーテは、免税対象商品を拡大し、海外勤務を予定していた外国籍の社員を都内店舗に配置し、需要取り込みを図っているという。
「リッチモンドホテル」を手がけるロイヤルホールディングス、帝国ホテル、日本空港ビルデングなど、ホテル事業を持つ企業も長期的に期待できるという。