その内容は、「私(勝久)が取締役会でパワハラや暴言行為をしたり、売り上げに結びつかない宣伝広告費を使ったことを止めなかった」というものでした。

 久美子は取締役会の音声データを外部の弁護士事務所に渡して、パワハラがあったという報告書を何とか作ってもらおうとしましたが、その思惑どおりにはなりませんでした。また、仮にそのような理由で善管注意義務違反を問うのであれば、なぜA氏だけなのか。要するに、私に理解を示す社外取締役を排除することが目的だったのです。

 事実無根とはいえ、A氏の自宅に7億円を超える巨額の個人賠償を求める内容証明郵便が届き、A氏が善管注意義務違反を犯したかのような情報が一部メディアに流れたことなどもあり、ご家族含め、ご心痛でA氏は大塚家具を去りました。本当に申し訳なく思っています。

 こうして、久美子は取締役会の構成メンバーを8名から7名にしたのち、自分が登用した知人の社外取締役2名とともに、三女の夫である取締役と自身を含む計4名の賛成を取り付け、賛成4・反対3で、1月28日に緊急動議を行い、私の社長解任という「クーデター」にこぎつけたのです。

 私が社長に復帰し、ようやく社員の皆様のお力で売り上げも増加傾向に向かってきた矢先のことでした。私の不徳の致す限りです。

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