昔ながらの仏壇には違和感がある。でも、先祖を供養し、故人を悼みたい――。宗派や様式を超えた、イマドキのお仏壇が登場している。
日夏有香さん(45)の朝は、壁掛け式の仏壇の扉を開き、線香をあげて手を合わせることから始まる。
8年前、夫の実家にあった古い仏壇を引き取ったが、仏間に置いてもお参りするのは有香さんだけ。家族が集まるリビングに置ければと思っていたところ、昨年この仏壇に出合った。
「手を合わせる時間が増え、子供たちも自然とお参りするようになりました」
いま、現代の住宅事情に合ったモダンでおしゃれ、コンパクトな仏壇が次々と生まれている。
昨年、妻を亡くした堀江和成さん(75)は、「花が好きだった妻のイメージにピッタリ」と、ステンドグラスの仏壇に一目ぼれ。日当たりのよいリビングに安置し、周囲を花で飾っている。
「仏壇は暗いイメージがありましたが、明るくていいですね」
※週刊朝日 2015年2月27日号