成:豊さんの台本を覗くと、すごくいっぱい書き込んであって、これは家でやっているな、と思っています。
水:よく見てるなぁ(笑)。最近、色んな方に「相棒を見る目が優しい。父親が子供を見るような目をしている」って言われるんですよ。僕はそんな目で見ていたとは意識としてはなかったけれど。考えてみたら、ある時は親子に見えていいし、ある時は兄弟に、ある時は対立する社会人に、と色んな見え方をしたほうが広がるかな、と。
成:「相棒」に入って、最初のシーズンの時に豊さんはすごく工夫してくださって。台詞の (掛け合いの)回数を増やして相棒感を出すことをしたり、空間を密にしてくださったりして、こうやって作るんだっていうルールを見せてくれました。
水:右京はこれからの警察のことを考えると、警察官としてカイト君(甲斐)に期待していると思うんです。僕も、俳優としてナリに対して同じようなところがあるな、と。
成:カイトは色んな事件を経て、右京さんから色々なことを学んで、自分の物差しがやっとできた。そうなると、またそれを壊して次に行くってところでしょうけれど、もうカイトなのか僕なのかわからないところに今後行っちゃう感じがあります。もっと自分も色々な提案を、豊さんにもできるようになれたら素敵だなって思います。
水:もう、やってるよ?
※週刊朝日 2014年5月2日号