1982年10月4日にスタートした国民的バラエティー番組「森田一義アワー 笑っていいとも!」(フジテレビ系)が、ついに32年の歴史に幕を下ろす。
「『いいとも』終わるって、ほんま?」
10月22日の番組終了間際に突然現れた笑福亭鶴瓶(61)がこう質問すると、司会のタモリ(68)はあっさりと答えた。
「来年の3月いっぱいで終わります」
スタジオは騒然となり、驚きを隠せない出演者たちの表情が映し出された。それもそのはず。番組終了を知らされていたのは、ごく一部の関係者だけ。各芸能事務所への「情報解禁」も当日の午前中だったため、タレントへの連絡が行き届かず、この「ハプニング」で終了を知った出演者もいたという。
かつては、昼では異例の視聴率27%台を記録したこともある「オバケ」番組。放送開始から司会を務めるタモリは「お昼の顔」として親しまれ、2002年12月には「生放送単独司会世界最高記録」として、ギネス世界記録に認定されている。
だが、最近の視聴率は5~6%と低迷。同じ時間帯の「ひるおび!」(TBS系)や「ヒルナンデス!」(日本テレビ系)に抜かれることも多く、常に番組終了のうわさが絶えなかった。
今年6月にあったフジテレビの社長人事も、番組終了を後押しした。社長就任の記者会見で亀山千広社長は「視聴率回復」を最重要課題として挙げていた。まずは「局の顔」ともいえる番組から大なたを振るうことで、改革への強い意志を示したとみられている。
「『いいとも』終了は聖域なき改革の始まり。首の後ろが寒くなっている司会者がほかにもいるんじゃない? 『とくダネ!』の小倉(智昭)さんとかね」(芸能誌記者)
いまのところ、来年4月以降の後番組は未定だが、早くも司会者としてSMAPの中居正広(41)やダウンタウンの浜田雅功(50)らの名前が挙がっている。
とくに「いいとも」のレギュラーを20年近く務め、タモリとも親交が深いため、「中居説」は以前から根強い。だが、ジャニーズ事務所に詳しい芸能関係者はこう否定する。
「来年はSMAPのコンサートイヤーでもあり、物理的に無理でしょう。何よりわざわざ“貧乏くじ”は引きに行かないはず」
「お昼の顔」の後継という重責を担う「新司会者」。火中の栗を拾うのは誰?
※週刊朝日 2013年11月8日号