「イケメンでもなく社交性もないぼくが、現実社会で恋愛や出世を望んでも痛い目を見るだけ。ゲームの世界では女性ゲーマーからモテるんです。仲間からも尊敬されていますし……もう、それでいいんです」
ネット・スマホ依存に陥る大人には、Aさんのように現実社会に何らかの不満を抱いている人も少なくないようだ。
LINEやフェイスブックなどのSNS依存は20代や30代の女性に多い。こちらでも、現実のママ友との付き合いや夫婦関係、子育てに疲れて、ネット上で同じ悩みを抱える人とのつながりを求める主婦は後を絶たないという。
「ネット・スマホ依存に陥る人に多いのは、現実世界で得ることが難しい充足感や癒やしをネットの世界で手に入れようと願うことです。積極性に乏しく、他者との親和性が低いのも特徴です」(東京大学大学院情報学環の橋元良明教授)
※週刊朝日 2013年11月1日号