景気浮揚への足がかりに期待の募る「東京五輪」。しかし、東京が落選したとしても株価上昇する可能性が高い銘柄もあると専門家は指摘する。
マニアックなところでは、クリヤマホールディングスの名前が挙がる。この会社は陸上競技場のトラックの施工などを手がける。トラックの安全性などが世界で評価を得ているという。
「わが社のトップ・ファンドマネジャーも投資しているほどの有力銘柄になります」(外資系運用会社に勤めるアナリストの河島なお美氏/仮名・38)
クリヤマのトラックは、世界4千カ所以上で使われている。サッカー場などの人工芝のほか、スタジアムの観覧席の椅子も手がけており、競技場の建設ラッシュで新規の受注が期待できる銘柄だそうだ。
金融情報会社スリーアイの竹田嘉文氏(38)が薦めるのは、ワイヤロープの老舗で最大手の東京製鋼だ。ワイヤロープは、建設現場でクレーンが機材をつり上げるときなどに使用するもの。
「ソチ五輪やアジア冬季大会でも受注を獲得しており、『世界の五輪関連銘柄』です」(竹田氏)
こちらも、東京開催ではなくても株価は上がる可能性があるという。
※週刊朝日 2013年9月13日号