“卒原発”を錦の御旗に日本維新の会の向こうを張った日本未来の党は、62議席が9議席に減るという大惨敗。卒原発カリキュラムの発案者で、サプライズ出馬した飯田哲也代表代行(53)や、山田正彦副代表(70)などの幹部も軒並み落選した。
「小沢(一郎・70)さんの協力をいただき、ここまできたことに感謝している」
投開票日の会見で、嘉田由紀子代表(62)は敗北をかみしめるようにこう語ったが、2人の今後について、未来の党に合流した旧減税日本の関係者はこう“予言”する。
「比例候補の名簿登載順位でトラブルになったり、終盤になって小沢さんが表に出てきたりで、嘉田さんは『話と違う』と思ったようです。小沢さんも集票力のない党首に未練はないので、嘉田さんが思うようにならないのであれば、旧国民の生活が第一を復活させる可能性があります。うちも減税を名古屋で復活させるかもしれません。市議、県議はまだ、そのままだしね」
一方、別の未来関係者はこう話す。「嘉田さんもこのままでは引き下がれないだろうから、次の参院選では自ら出馬し、福田衣里子さんや、みどりの風の“脱原発おばさん”たちと組んで、リベンジするのではないか」。
自公大勝の陰に隠れ、第三極の存在感はかすみつつある。参院選に向け、国民不在の離合集散劇が、再び繰り返されるのだろうか。
※週刊朝日 2012年12月28日号