若さを保つ、一日一食生活などを提唱して話題となった南雲吉則医師。食事法のほかにも、健康のためには「歩数計を捨てろ」など斬新な提案をしている。作家の林真理子氏が対談した。
* * *
林:でも、健康のためにはたくさん歩くことがいいんじゃないかと思っていたら、先生は「歩数計を捨てろ」とおっしゃっていますよね。
南雲:あんまりがんばりすぎないほうがいいと思うんですよ。忙しい現代人が、毎日エクササイズのために時間をさくことは難しいですから、日常生活の中でできるだけ体を動かすように心がけて、タクシーに乗っちゃおうかなと思ったときに、ワンメーター、ツーメーターぐらいだったらサッサッサッと歩く。その程度でいいと思うんですよね。
林:「恋をすると寿命が延びる」ともお書きになっていますけど、奥さまに何か言われませんでした?
南雲:うちのワイフは、僕の本をあんまり読まないから(笑)。恋をするというのは、人に対して好意を持つということなんです。胸がときめくというのはすごく大切なことで、実際に寿命が長くなるということを、アメリカのピッツバーグ大のコーエン先生という方が言っています。
林:先生は最近、テレビのバラエティーにもお出になっていますが、若いきれいなタレントさんや女優さんと会う機会もあるわけでしょう。「先生、ケータイ教えてください」とか言われたらどうするんですか。
南雲:それは、教えるでしょうね(笑)。でも、個人的にかかってきたことはそんなにないですよ。そんなことがあるんですか、この世界は。
※週刊朝日 2012年11月23日号