“氷上の妖精”と呼ばれたフィギュアスケート元ロシア代表で、2014年ソチオリンピック団体金メダリストのユリア・リプニツカヤさん(21)が来日した。6日には、明治神宮外苑アイススケート場(新宿区)でスケート教室を開催するなど、滞在中は日本各地で精力的に活動する。
17年に現役を引退したリプニツカヤさんは昨年、高橋大輔さん、荒川静香さんらとアイスショーに出演するなど、活動の幅を広げている。
「最近は、すべての試合をリアルタイムで見られているわけではありません」としたうえで、昨今の日本フィギュアスケート界ついて語ってくれた。
まず、彼女が男子フィギュアの注目選手に挙げたのが羽生結弦だ。
「先日の四大陸選手権から、平昌オリンピックで演じていた『ショパンの1番』と『SEIMEI』を使ったプログラムに戻し、高得点をマークしました。羽生選手はこれまで、長い間フィギュア界のトップを走り続けてきました。若手の追い上げも厳しいなかでの活躍を期待しています」
復調を目指す宇野昌磨については、「今シーズン序盤、コーチをつけずに試合に出て苦しんでいましたが、ステファノン・ランビエール氏(トリノ銀メダリスト)と組んだ今後も楽しみです」と語った。
女子フィギュアについては、「日本人の女子フィギュア選手も、4回転ジャンプとトリプルアクセルを入れてくると聞きました。注目しています」と語った。
四大陸選手権の後には世界選手権が3月に控えている。今シーズンの女子フィギュア界を席巻した「ロシア3人娘」こと、トゥルソワ、シェルバコワ、コストルナヤらと紀平の再戦も予想される。近年、圧倒的な強さを見せているロシア女子フィギュア選手の強さの秘密はどこにあるのか。リプニツカヤさんは「エテリ・トゥベリーゼコーチの存在があると思う」とかつて自身も指導を受けたコーチの名前を挙げる。