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Twitterやインスタグラム、YouTubeで活躍することが、社会的に評価されるにつれ、個人が持つ影響力に企業が注目し始めています。
その表れの一つが、企業の新たな採用枠として登場した、インフルエンサー採用です。
例えばTwitterやインスタグラムのフォロワーが1万人いる、一ヶ月以内に300いいねを獲得するなどの条件を満たしていると、最終選考に進めるという採用の方法です。また、インフルエンサーに対してSNS手当として月に数万~数十万円の賞与を与える制度を設ける企業もあります。
YouTuberの私としては、非常に合理的かつ効率的に優秀な人材を見つける方法だと思います。
企業は、どの業種でも、「仕事のできる人間」を採用したいはずです。相手が「仕事のできる人間」かどうかを、様々な尺度を用いて測るのが採用活動です。
これまで、多くの企業が採用の基準として用いてきたのが、学歴と部活です。なぜその2つが「仕事ができる人間」の尺度となるのでしょうか。
まず、学歴は厳しい受験を突破した経験です。18歳で大学受験を経験することは、あらかじめわかっていることです。その期限内に努力を重ねられた能力を評価しているのです。目標を定め事前に計画を立てて努力することは、社会人になって大いに役立つ能力です。
次に、部活です。部活は、拘束時間が長く練習量も多い活動です。長時間または長期間、努力し続けることや、競争力、先輩後輩の上下関係の中で強いチームワークを作ること、メンタルを強く保ち本番で力を発揮することなど、仕事に応用できる能力がたくさんあります。
インフルエンサーの能力もじつはこれらと似ています。Twitterやインスタグラムを健全に運用し、フォロワー1万人を達成することは簡単なことではありません。ただ面白いことをすればいいわけではなく、相手の視点に立って試行錯誤することが必要です。それらの作業は、企業がするマーケティングそのものです。