今や豊橋の風物詩・「おでんしゃ」の車内で生ビールやおでんを楽しむ人たち(C)朝日新聞社
今や豊橋の風物詩・「おでんしゃ」の車内で生ビールやおでんを楽しむ人たち(C)朝日新聞社
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大井川鐵道で活躍するSL、C11―190(写真/photolibrary)
大井川鐵道で活躍するSL、C11―190(写真/photolibrary)
2019年に沿線開通100周年を迎えた養老鉄道で運転された「枡酒列車」(C)朝日新聞社
2019年に沿線開通100周年を迎えた養老鉄道で運転された「枡酒列車」(C)朝日新聞社
車窓いっぱいに富山湾を望む大きな窓も「べるもんた」の魅力(C)朝日新聞社
車窓いっぱいに富山湾を望む大きな窓も「べるもんた」の魅力(C)朝日新聞社

 アツアツおでんのおつまみや地酒の飲み比べ……お酒好きにはたまらないこれらが、列車で楽しめる! まるで宴会会場な全国各地の「ほろ酔いグルメ列車」に乗って、2020年の新年会なんていかが? 

【写真】窓枠を額縁に見立てた絶景列車「べるもんた」はこちら!

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■路面電車に乗っておでんで一杯!「おでんしゃ」(豊橋鉄道)

 まず最初に紹介したいのが、豊橋鉄道で運行されている「おでんしゃ」だ。

 このちょっとゆる~い列車名のとおり、電車に乗りながらアツアツのおでんを味わう……まさに「走る屋台」なのである。
 
 豊橋鉄道は東海道本線豊橋に隣接する新豊橋と三河田原(みかわたはら)とを結ぶ全長18キロメートルの渥美線のほか、豊橋駅前を起点にする軌道線の市内線(駅前~赤岩口/運動公園前間5.4キロからなる私鉄路線。

「おでんしゃ」は市内線の駅前~運動公園前間で、12月28日までと2020年1月5日~2月24日の毎日、夜1便のほか水・土・日曜日と祝日には日中に1便が運行されている(月・水・金・土曜日の夜便は貸切運行)。途中、運動公園前でトイレ休憩をはさみながら、およそ1時間20分の宴が楽しめる。

 車内では、おでんはもちろん、生ビールが飲み放題となるほか、弁当も用意(未成年者にはソフトドリンク)。地酒や缶チューハイ(数量限定)などを車内でオーダーできる。

 また、事前予約でおつまみの追加注文ができ、飲み物やおつまみの持ち込みも自由。カラオケの歌い放題サービスなど、まさに「列車宴会場」だ。

 乗車記念として、全員におでんしゃ特製オリジナル焼印入りの枡とオリジナルラベルつきカップ酒をプレゼント。抽選で豊橋鉄道オリジナルグッズなどが当たる楽しみも。

 実はこの列車、2006年にデビューするやたちまち人気を呼び、いまや豊橋名物のひとつに数えられるほど。豊橋鉄道では、ほかに「納涼ビール列車」などのイベント列車も運行。人数がまとまれば、貸切で大宴会を楽しむのもオツかもしれない。

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「おでん王国」が生んだ大人気列車