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“恋愛モンスター”安田大サーカスのクロちゃんが真実の愛を語る新連載「クロちゃんの死ぬ前に話しておきたい恋の話」。第1回目のテーマは「初告白」。これまで封印して決して語られることのなかった淡い恋をはじめて語った。リアルモンスターはこうして生まれた――。
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初告白のことは、これまで誰にも話したことがないの。ボク自身、この連載のお仕事をいただくまで完全に忘れてた。たぶん、当時はめちゃくちゃショックだったから、思い出にチェーンを巻いて鍵閉めて、封じ込めていたんでしょうね。
ボクが初めて女の子に告白したのは、短大に通っていた20歳の頃。
相手はクラスメイトで、車椅子に乗った女の子。ボクの通っていた短大は、当時はまだバリアフリー設備がなくて、エレベーターもなかったから、授業で2階に上がらなきゃいけない時は車椅子を持ち上げてあげたり、移動する時も後ろから押してあげたりしていて、よく一緒にいたの。
「手伝ってくれてありがとう」っていつも喜んでくれて、笑顔が可愛い子だったの。
正直顔はタイプな感じではなくて、最初はまったく恋愛感情はなかったけど、接しているうちに自然と好きになっていましたね。その女の子が福山雅治さんを好きだったから、福山さんの名言が載った雑誌の切り抜きを自分の部屋に貼ったりしてたの。ふたりっきりではなかったけど、福山さんのコンサートを見にいったりもしたよ。
一緒の時間を過ごすうちに、だんだんと独占したいって気持ちが強くなっていって、きっと自分の中でもある程度勝算があったんでしょうね。おもいきって告白することにしたんです。
でも、それまで告白なんかしたことないし、どうしたら全然良いのか分からなかったから、大好きな少女漫画を読みまくって、シミュレーションをして、イメージを高めまくってから、告白にのぞんだの。当時ハマっていた少女漫画は「37℃」とか「太陽の下でまってる」とかだったかな。結局、ボクの恋愛の知識って全部少女漫画から。
告白の場所は、当時通っていた短大の近くのお寺。秋になると紅葉がすごく綺麗なので、「見に行こうよ」って誘ったの。
告白の言葉、何だったかな……。