「成宮寛貴、『相棒』で俳優活動再開決定」
10月2日にニュースサイト「NEWSポストセブン」が第一報を流すと、SNSは歓喜するファンのコメントで埋め尽くされた。
数時間後、真っ先にこれを否定したのが『相棒』の脚本を手がける輿水泰弘氏。ツイッターで「もはや風物詩のようなものだから、いちいち反応するつもりなかったけど、このフェイクニュース数時間後は看過できない。素直に信じて喜びのリプつけてる人、大勢いるし……」と苦言を呈した。
「成宮寛貴」の名前で活動していた元俳優の平宮博重(37)さんも、ツイッターで「ニュースにしていただいてありがたいなと思いながら、あれはフェイクニュースです」と報道を否定した。
8月29日には、元KAT-TUNの赤西仁(35)が、海外進出を目指して米ハワイへの移住を決めたとする一部報道を「オレの住処勝手に決めんなよ!」とツイッターで否定。さらに、9月23日には上野樹里(33)も月9ドラマ『監察医 朝顔』(フジテレビ系)の入浴シーンについて、報じられた内容にツイッターで言及した。
「『デイリー新潮』が第10話での入浴シーンは、わずか5秒なのに撮影時間は2時間もかかる、といった現場の声を紹介していましたが、上野は『入浴シーンにかかった時間は20分ほどで、準備10分後には撮影終了していたので、2時間もかかってませんね!』と反論しました」(スポーツ紙記者)
■ファンは本人の言葉を信じる
これまで報道に対して芸能人は、肯定も否定もせず、沈黙することで騒ぎが沈静化するのを待つといったケースが多かったが、SNSの普及に伴い、事実と違う報道に対して自ら否定する有名人が増え、炎上覚悟でも自分の口で真実を伝えるケースが多くなった。
「イメージが崩れる、沈黙していればいずれは沈静化する、など、これまでは事務所の判断も大きく、タレント本人が発言することを制限されていましたが、現在はSNSなどで自ら発言する機会も増えました。黙っていれば、だんだん話が誇張され、フェイクニュースが拡散されるばかり。それなら、真実を自分の口から話すという傾向になっています」
そう話すのは、芸能リポーターの川内天子さん。
何も答えず沈黙を貫いていると報じられた内容は次第に既成事実化される。あとになって「実は……本当は……」と告白しても、当初のイメージを拭い去るのは容易ではない。
「ファンは本人が発信した言葉を一番信じます。仮に事実を言えない事情があっても、本人が言った内容は信憑性が高い。その一方で、発言の言葉尻をとらえて批判されたり、それに対して反応して炎上したり、とデメリットも大きい」(川内さん)
炎上覚悟でも反撃する、その裏にこそ事実があるということだろう。(坂口友香)