ラグビーワールドカップ2019で史上初のベスト8以上を目指すプールAの日本(世界ランク8位)は、5日に愛知県・豊田スタジアムでサモア(同15位)と対戦し、38-19(前半16-9)で勝つとともに4トライ以上に与えられるボーナス点も獲得した。日本は3連勝で勝ち点を14に伸ばしてプールAの首位に立ち、各プール2位までの計8チームが進む決勝トーナメント進出にさらに前進した。日本はプールA最終戦でベスト8入りをかけてスコットランドと対戦する。
1大会3勝は2015年大会に並ぶ日本のワールドカップ歴代最多タイで、プールA3位以上が確定。これにより、フランスで開催されるラグビーワールドカップ2023の出場権を獲得した。この試合で3コンバージョン、4ペナルティーゴール(PG)を決めて18得点を挙げたスタンドオフ田村優(キヤノンイーグルス)は今大会の通算得点を40、PG成功数を10にのばし、両項目のランキングでトップに立っている。
前半序盤はPG合戦。日本は田村が2分、7分と決めると、サモアも9分、15分と成功させて同点に追いついた。日本は27分にセンターのラフェエレ・ティモシー(神戸製鋼コベルコスティーラーズ)が相手ディフェンスのギャップを突いて日本の初トライ。田村のコンバージョンも成功した。サモアが33分にPGを決め、16−9と日本リードで前半を終えた。
後半4分、サモアがPGを決めて追い上げるが、6分後に田村がこの日4本目のPGを決めて再び差を広げる。13分、日本はラインアウトからモールを押し込み、ナンバー8姫野和樹(トヨタ自動車ヴェルブリッツ)がワールドカップ初トライを挙げた。
この後、サモアも日本ゴール前に攻め込み、スクラムを選択。しかし、日本のFWが押し返し、フランカーのリーチ・マイケル(東芝ブレイブルーパス)のタックルで相手を倒すとブレイクダウンで姫野がボールに絡み、サモアをノットリリースザボール(ボールを離さない反則)に追い込んで守り切った。