後半32分、サモアが初トライ(ゴール成功)を挙げて26-19と1トライ1ゴール差に追い上げられたが、3分後、ゴール前のラックから右に大きく展開し、途中出場のウイング福岡堅樹(パナソニックワイルドナイツ)がアイルランド戦に続くトライを挙げた。さらに、試合時間が既に80分を過ぎた後、サモアゴール前のスクラムを押し込んでからバックスに回し、ウイングからフルバックに回っていた松島幸太朗(サントリーサンゴリアス)が左隅に押さえ、劇的なラストプレーでボーナス点を獲得できるチーム4トライ目。田村のコンバージョンが成功して試合終了となった。
ジェイミー・ジョセフヘッドコーチは、この日の勝利について「とても誇りに思うし、ほっとしてもいる。中4日でフィジカルなパフォーマンスをずっと最後まで示していたサモアも、誇りだと思う」と話した。また、史上初の決勝トーナメント進出に近づいたことには「素晴らしいチャンスがあるとみている。これまで誰も成し遂げてないので、わくわくしている。1試合ごとに集中し、1週間ごとにチャレンジをこなす状況。お互いを信じ、詳細な部分を理解し、細かいところを実行していく。強いスコットランド相手にその気持ちで戦う」と語った。
3勝で勝ち点14の日本に続き、2勝1敗で勝ち点11のアイルランドが2位、1勝1敗で勝ち点5のスコットランドが3位。アイルランドは12日のサモア戦、スコットランドは9日のロシア戦と13日の日本戦を残している。13日の日本―スコットランド戦までに、アイルランドは16、スコットランドは10まで勝ち点を伸ばす可能性がある。一方で、スコットランドがロシア戦で、または、アイルランドがサモア戦で引き分けか負けに終われば、日本の決勝トーナメント進出が決まる。勝ち点で並んだ場合、当該対戦の勝者が上位となる。