いかに日本のアフターピルが高いかがお分かりになるのではないでしょうか。ワールドカップを観に来た方は日本のアフターピル事情を知ると、驚きを隠せないと思います。それに、薬局にあると思って行ってみても購入できず、医療機関を受診しないといけないことを知り、病院を探すも、なかなか受診できず、アフターピルのタイムリミットを超えてしまった、なんて方がでてきてしまうケースは十分考えられますよね。市販化の議論が再開されることを願うばかりです。

 これらの問題は、ラグビーワールドカップに限らず、来年の東京オリンピックでも起こることが予想されます。特に、感染症については、たとえ会場で観戦しても、駅や車内で訪日客とすれ違った際に感染してしまう、なんてことは十分に考えられます。より楽しむためには、個人レベルでの予防が特に大事になってくると私は思います。

○山本佳奈(やまもと・かな)/1989年生まれ。滋賀県出身。医師。2015年滋賀医科大学医学部医学科卒業。ときわ会常磐病院(福島県いわき市)・ナビタスクリニック(立川・新宿)内科医、特定非営利活動法人医療ガバナンス研究所研究員。

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