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参院選の前哨戦とされる統一地方選の前半戦が終わった。お笑い芸人のカンニング竹山さんは「野党の無力さと地方の面白さ」を痛感したという。政治家は選挙のためにどんな手を使っているのか。自ら取材した“裏事情”も明かした。
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今回の統一地方選でわかったのは、夏の参院選でも野党は何をやっても負けるってことですよね。だって魅力が一つも無いし、勝ち目が無いじゃないですか。僕が自民党支持なわけじゃないですけど、攻めどころも重箱の隅をつつくようなものだし、野党はピリッとした人がいない。自分たちはバリバリ人気が無いのに、自民党のオッサン議員のスキャンダルがあると某女性議員らが出てきて「冒涜だ!」とかギャーギャー騒いでいる絵を見ると、野党よ気づけ!って思うんですよね。そういうところが嫌われてるのよ!って……。
一方で、地方の動きは面白かったですね。SNS選挙の解禁が絶対に影響していると思うんですけど、国政から地方の都道府県議会、市町村議会まで太いパイプでつながっているような時代ではもうなくなっていると思うんです。
特に大阪のW選挙では、地方は地方の考え方を優先するということが起きていて、それってプロ野球とかJリーグの変遷に似ているなと思う。巨人一強だったのは、テレビが全メディアの軸だった時代。ネットとSNSが広がっていろんな情報が手に入るようになって、福岡にソフトバンクが根付き、北海道にはファイターズ、広島はカープと、巨人以外の選択肢が出てきたわけです。Jリーグもそう。
政治も同じように、市議→県議→国会議員という仕組みが強くて、国会議員のボスがその地域のすべてを牛耳っている状態から、地域独自のカラーが出てきて、有権者は国政と地方自治は別だと考えるようになったと思うんです。国政は自民党一強でも地方はそうじゃない。
逆もあって、大阪では松井一郎さんと吉村洋文さんが勝って、府議会議員も維新が過半数になったけど、だからといって必ずしも国政で「日本維新の会」を応援しているかというとそうじゃないと思うんですよね。それとこれとは別。