サッカー日本代表に初選出された鎌田大地(写真:getty Images)
サッカー日本代表に初選出された鎌田大地(写真:getty Images)
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 2019年アジアカップ(UAE)を戦った冨安健洋(シントトロイデン)に続き、同じベルギー勢の鎌田大地(シントトロイデン)も3月の日本代表2連戦(22日・コロンビア戦=横浜、26日・ボリビア戦=神戸)のメンバーリストに名を連ねた。

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 これまで日本代表の海外組と言えば、長谷部誠(フランクフルト)、大迫勇也(ブレーメン)や原口元気(ハノーファー)のいるドイツ、吉田麻也(サウサンプトン)や岡崎慎司(レスター)がプレーするイングランドが中心だったが、ここへきてベルギー勢の台頭が著しい。今季ベルギーリーグ1部では、森岡亮太(シャルルロア)、関根貴大、木下康介、小池裕太(いずれもシントトロイデン)、豊川雄太(オイペン)など合計10人がプレー。日本サッカー界における一大勢力になっているのは間違いない。

 2000年代までのベルギーリーグは、日本人にとってそれほど馴染み深いものではなかった。ジュビロ磐田やヴェルディ川崎(現東京V)でプレーした元日本代表の遠藤雅大が2000年にKVメヘレンへ移籍して同リーグ日本人第一号となり、2002年日韓ワールドカップで鈴木隆行が大会直後にゲンクへ赴いて門戸を広げたが、彼らが華々しい活躍を見せられなかったこともあり、続く者はしばらく出なかった。

 大きな流れを作ったのは、2010年南アフリカワールドカップ直後にリールセに移籍した川島永嗣(ストラスブール)だろう。同大会で日本代表正守護神の座を射止め、日本の16強入りの原動力になった男は当時所属していた川崎フロンターレより年俸の下がるベルギー行きを決断。2シーズンの活躍が認められて同国の強豪、スタンダール・リエージュへとステップアップした。川島のもたらしたインパクトが追い風となり、同じスタンダールに永井謙佑(FC東京)と小野裕二(鳥栖)も参戦。彼らは川島ほどの存在感は示せなかったものの、「日本人はベルギーである程度はやれる」という印象を残したのではないか。

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ベルギー移籍の“利点”は?