それなのにマスコミ使って非難して、何やってんの……って思うわけですよ。あの爺さんが言ったことを躍起になってとらえなくていいのでは? だって、いくら注意したって麻生の爺さんはそういう人なんだもん。それと仕事は別。ちゃんと仕事をしてもらうことの方が大事でしょ。

 麻生さんを許せ、って言ってるわけではないですよ。政治家もマスコミも大事な時間を別のことに使ってほしいし、多少の柔軟性は持ってほしい。言葉尻で吊し上げて、ニュースにするのもうやめようよ。

 ほかの問題として、失言を避けようとすればするほど、人間味とか本心が伝わりにくくなるっていう面もあると思うんです。討論番組でも、政治家とか評論家がキレイな言葉で淡々と話していますよね。それって視聴者には「優等生がまた何か言ってるな」とスルーされて、伝わりにくくなるのではと僕は思うんです。例えば、討論番組にウーマンラッシュアワーの村本(大輔)が1人入るだけで、伝わったり考えたりすることがあるのは、彼が自分の言葉でしゃべるから。内容はむちゃくちゃだったりするけど、そこはもっと勉強すればいいだけのこと。

 もちろん誰も傷つかないようにしゃべるのが社会の常識だけど、言葉尻ばかりを気にしてしゃべっていると、伝わらないとか議論に共感できないことにもなりかねない。字面だけを鵜呑みにしないで、もうちょっと柔軟性があっていいんじゃないでしょうか?

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カンニング竹山

カンニング竹山

カンニング竹山/1971年、福岡県生まれ。お笑い芸人。本名は竹山隆範(たけやま・たかのり)。2004年にお笑いコンビ「カンニング」として初めて全国放送のお笑い番組に出演。「キレ芸」でブレイクし、その後は役者としても活躍。現在はお笑いやバラエティー番組のほか、全国放送のワイドショーでも週3本のレギュラーを持つ。単独ライブ 「放送禁止2017」が9月21~24日、東京・品川の天王洲銀河劇場で開催(撮影/写真部・小原雄輝)

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