味方を生かす日本の大エース、大迫勇也(写真:getty Images)
味方を生かす日本の大エース、大迫勇也(写真:getty Images)
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 日本とカタールによるアジアカップ決勝は様々な見所があるが、やはり注目はエース対決だ。大迫勇也とアルモエズ・アリ。ともにチームの前線に君臨し、タイプは違うがチームの攻撃を牽引する存在だ

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 大迫は右臀部を痛めた影響で年末の国内合宿から別メニューが続いていた。しかし、初戦のトルクメニスタン戦で先発すると、原口元気のアシストから同点ゴールを決め、さらに長友佑都のクロスから2点目を決めて勝利に大きく貢献した。だが、この試合で右臀部の痛みを再発させて別メニュー生活に戻り、ラウンド16のサウジアラビア戦はベンチからチームの苦しみながらの勝利を見届けた。

 しかし、準々決勝のベトナム戦で途中出場ながら前線で存在感を示すと、準決勝のイラン戦では5試合ぶりのスタメンで多くのチャンスの起点となり、後半に南野拓実のクロスをヘッドで叩き込む先制点、さらに相手のハンドで得たPKをきっちり決めて、3試合の出場で4得点と大エースにふさわしい働きを見せている。

「彼は1人の選手としても抜けた存在なんですけど、周りのプレーヤーを輝かせるんですよ。だから堂安も南野も(原口)元気も、周りの選手が生き生きしてたんじゃないかと。これが彼の一番の強みですよね」

 そう長友が語れば、中盤からゲームを組み立てる柴崎岳も「ボールがしっかりと前線で収まってくれれば、拓実もそうですし、(堂安)律も動きやすそうでしたし、僕も前線に飛び出していくタイミングとしては取りやすかった」とイラン戦を振り返るように、相乗効果を発揮できるという点で1人のFWを超える存在になっている。

 一方で、背番号19番を付けるアリはスペイン人のフェリックス・サンチェス監督が掲げるワイドなパスワークと鋭いカウンターを使い分けるカタールの攻撃に幅広く関わりながら、神出鬼没なポジショニングと正確なフィニッシュでここまで大会8得点を記録している。

 8得点のうち右足で4得点、左足で3得点、ヘッドで1得点と得点パターンが実に多彩で、ペナルティエリア内でヒールシュートを決めたかと思えば、元フランス代表FWティエリ・アンリのような左斜め45度から巻き気味の弾道でゴール右隅に吸い込ませるなど、ここさえ抑えていれば大丈夫というポイントを見出しにくい万能型のストライカーだ。

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アリを封じる秘策は?