中国通信機器メーカー華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟・副会長兼最高財務責任者(CFO) (c)朝日新聞社
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米国と中国の熾烈な貿易戦争の裏で米国と中国が次世代規格の覇権争い (c)朝日新聞社
米国と中国の熾烈な貿易戦争の裏で米国と中国が次世代規格の覇権争い (c)朝日新聞社
松村太郎(まつむら・たろう)/1980年東京生まれ。慶應義塾大学大学院政策メディア研究科修士課程修了後、独立。テクノロジーとライフスタイルの執筆活動を行う。キャスタリア取締役、プログラミング必修の通信高校code.ac.jp設立に携わる。
松村太郎(まつむら・たろう)/1980年東京生まれ。慶應義塾大学大学院政策メディア研究科修士課程修了後、独立。テクノロジーとライフスタイルの執筆活動を行う。キャスタリア取締役、プログラミング必修の通信高校code.ac.jp設立に携わる。

 ケータイの勃興からスマートフォンへとバトンタッチした平成のモバイル史。「これからどうなるのか」について考えていきましょう。

【米国と中国の熾烈な貿易戦争の裏で米国と中国が次世代規格の覇権争い】

 スマートフォンは世界中の人々によって使われています。GoogleもAppleもアクティブデバイス数が20億台と発表しています。既に地球上の1/3以上の人々が、常につながり続ける生活を実現しているのです。

 しかし、そのスマートフォンの成長には陰りも見え始めています。

 Appleは2019年以降、iPhoneをはじめとする製品の販売台数を公表しないことにしました。その理由は、449ドルから1449ドルまでの幅広い価格展開をしているiPhoneの販売台数が、ビジネスの善し悪しを反映しないから、としています。

 ただし投資家からは、「これ以上販売台数が伸びることはない」というメッセージに映り、235ドルだったApple株は、外部環境も悪影響を及ぼし、2018年11~12月までで148ドルと37%も下落しました。結果的にこのメッセージは、Appleによる「スマホ成長時代の終焉宣言」となってしまったようです。

■10年前のケータイ大国日本の既視感

 スマホの終焉宣言で、すぐにわれわれが思い浮かべるのが「10年前のケータイ先進国、日本では何が起きたか?」でしょう。

 それまで、急速な普及によってケータイの販売台数が伸び続け、繁栄を謳歌していたケータイ大国日本。2007年の米国でのiPhone登場、2008年の日本でのiPhone発売があっても、「こんなものは売れない」という論調が、メーカーや携帯キャリアだけでなく、消費者からも出ていました。

 しかしその後、日本メーカーはスマホを諦め、撤退しました。キャリアが顧客だったというビジネスモデルも問題だったかもしれませんが、薄利多売でプラットホームの旨みがないスマホの製品作りから早々に手を引き、スマートフォン向けの部品の技術を磨いて現在も重要な役割を担っています。

 ケータイが頭打ちになる頃にスマートフォンが登場し、既存メーカーの多くが撤退したことを考えると、スマートフォンの「次」が登場すれば、今のスマートフォンメーカーは吹き飛んでしまうかもしれない。単純に考えれば、これから起きることはそう外れていないのではないでしょうか。
「スマホの次」はなかなか見つからない?

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スマホの次に来るものは?