東医大が、両年の入学生において得点操作を排除したうえで「再判定」した結果、両年合わせて最大63人が入学を認められる。なお、一般入試、センター利用入試、推薦入試の区分ごとに、入学できる人数が決まっている。

 表を見てほしい。たとえば2017年の一般入試で、合格ラインを超えていたのに不合格になったのは26人だが、追加入学を認めるのは最大14人だ。

「東医に合格する力があれば、他の医学部にも合格していると思います。たとえ17年は浪人しても、18年には合格した受験生が多いと思うから、17年度の受験生で来春東医に進学する人は少ないのではないでしょうか」(前述の日本医科大学生)

■入学を「希望」しても…

 東京医科大学は101人の意向確認対象者に、11月8日の日付、学長名の「平成29年度及び平成30年度医学科入学試験における合否再判定に伴う入学意向の確認について(重要なお知らせ)」と「入学意向確認書」を簡易書留で送り、16日に同大で説明会を開催した。

 医系専門予備校メディカルラボ本部教務統括の可児良友さんによると、18年の東京医科大学の一般入試を現役で受験したものの不合格、現在首都圏の医学部に通う女子学生が、説明会に参加したという。可児さんが話す。

「7日の記者会見の翌日には、『また1年生からやりたくないので、連絡が来ても行かない』と言っていましたが、実際に通知を手にすると迷い始め、説明会に参加しました。両親と参加した人も多かったそうです」

 東京医科大によると、参加人数は対象者と保護者を合わせた約80人。この女子学生が受験した18年の一般入試の対象者は51人だが、追加合格を認めるのは約半数の26人だけだ。

 対象者は、11月30日必着で「入学意向確認書」を提出する。同書に書かれているように、(入学を)「希望する」に〇をしても、成績上位者で募集人員に達した場合には不合格となる。

 複雑なので整理すると、東医大は101人に「入学意向確認書」を送付したが、実際に入学できるのは最大で63人まで。つまり、一度不正な入試によって不合格になったものの一連の流れで「入学意向確認書」が届き、あらためて今回入学を希望したが、またもや不合格に――そんな受験生が出る可能性もあるのだ。あまりに気の毒だとしかいいようがない。

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入学希望を出しても不合格になる?