小学校に行っても、ヘレンさんがブランコに並んでいると「お前はアメリカのブランコに乗ってたらエエんや」と突き飛ばされる。学校では誰も来ない焼却炉の裏が、ヘレンさんが静かに涙を流す場所と決まっていた。

「やすしさんと組んでお仕事がいただけるようになって、大阪・堺に最初の家を建てることができました。小さな庭やったけど、僕がまず買ったのがブランコでした。『これは、お前だけのブランコや。朝から晩まで、好きなだけ乗ったらエエ』と言ったのを覚えています」(同前)

 ファンを笑顔にするのが芸能人の仕事とするならば、自分にとって一番身近なファンをどんな顔にするのか。そこにこそ、あらゆる要素が凝縮されているのではないだろうか。(芸能記者・中西正男)

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