──憲法改正で野党の理解は得られるのでしょうか
いま、衆院は立憲民主が第一党で、参院は国民民主が第一党です。両党のバランスが微妙で、我々としても交渉が難しい。国民は対案路線ですが、立憲は対決路線で「安倍政権のうちは議論もしない」と言っている。これも、3分の2を与党と憲法改正推進派が占めているからです。野党としてみると、憲法審査会が実質的に動いたら強行採決の可能性がある。だから、審議入りする前の段階でストップしているのでしょう。
この数年でわかったことは、国会で与党が3分の2を占めても憲法の発議はできないということ。野党の理解なしには国民投票で否決される可能性が高いからです。
少なくとも、日程的に来年の通常国会で憲法改正の発議が実現するとは思えません。野党第一党も含めて、今後も時間をかけて議論をしていくべきです。
(聞き手/AERA dot.編集部・西岡千史)