●IT化が進むいま 眼の健康が危ない!
IT機器の浸透に伴い、子どもの目に関する心配事にも変化が。「まずは、近視化がどんどん進んでいることです」と話すのは、眼科医の柏井真理子先生です。
「視力検査の結果は、A~Dの4段階に分けられます。Aは1・0以上で、B以下はなぜ視力が低下しているのかを調べる必要があるので、眼科受診が勧められます。そして、視力低下の理由としてまず考えられるのが、『近視の始まり』なのです」(柏井先生)
ほかの原因の可能性もありますが、いずれにせよ早期の受診で治療や対応を始めることが大切。
「スマホやタブレットなどを近距離で長時間見続けることで、急に視線がそろわなくなった、今まで落ち着いていた斜視が急に悪化したなどの報告が増えています。これは、両方の眼の視線がそろわず、内や外にずれやすい傾向にある子どもや、両眼で見る力がまだ不十分な幼少児の場合に多く、手術が必要になる場合もあります」
検査結果で指摘があったら、まず受診しましょう。
「スマホやゲームの使い過ぎによる目への影響を子どもに話し、理解させることも大切ですね」
(取材・文:松田慶子)
※「AERA with Kids2021年春号」より
AERA with Kids (アエラ ウィズ キッズ) 2021年 春号 [雑誌]
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