夏休みに子どもに留守番をさせる、留守番の練習を考えている家庭も多いかもしれません。留守番に関する疑問や不安を、セコムIS研究所主務研究員の舟生岳夫さんに聞きました。子育て情報誌「AERA with Kids2024年夏号」(朝日新聞出版)からお届けします。

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子どもが「今できること」を把握しておきましょう

――子どもだけで過ごす「留守番」について、まずどんな心がけが必要ですか?

 子どもは思いがけないことをするもの。目の前にあるものがケガや事故の原因にならないか、大人が想像することが大切です。この子はなにが好きで、どういうことをしそうか、子どもの性格や普段の行動を思い浮かべながら、留守番の様子をシミュレーションしてみてください。

 例えば、好奇心の強さから親の薬を飲んでしまったり、実験気分で洗剤や薬剤を混ぜてしまったり。また、アクションをまねて棒を振り回し、ガラスなどを割って手を切るという可能性も考えられます。

 また、「何年生になったから〇時間はお留守番できるはず」という思い込みも要注意。子どもができることは一人ひとり異なります。これは、カギの管理も同様です。カギを振り回したり落としたりして、キーホルダーやカギのタイプから家が特定され、忍び込まれたという事件が何例もあります。

さっそく、次を参照に、わが家の安全確認を行ってみましょう。

親子でチェック! 家の中の安全確認

 子どもだけで過ごす家の中には、いたる所にトラブルの種が……。一つひとつ、子どもと確認することが大切です。

「『○年生だから大丈夫』という思い込み」

高学年でも決めたルールが守れなかったり、不安が強かったりする子どもも。年齢で区切るのは危険。

「火気」

コンロやライター、アロマキャンドルなど火を使うもの以外にも、電気ケトルのコードを引っかけたり、電子レンジの誤使用による事故も。

「カギの管理」

知識があれば、キーホルダーやカギの形状から家の目星をつけることも可能。ストラップで洋服やカバンとカギをくくりつけるなど、カギの管理の徹底を。家の窓も、転落や不審者の侵入を防ぐため、子どもだけのときは開けないよう教えましょう。

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松田慶子
ライター 松田慶子
NEXT日常の会話も留守番の練習になる
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