1995年にデビューし、現在も俳優として活躍している仲間由紀恵さん。プライベートでは 双子の男の子を育てるママでもあります。5人きょうだいの末っ子として育った幼少期や、 子育てで大切にしていること、仕事との両立で工夫していることなどについて聞きました。子育て情報誌「AERA with Kids2025年春号」(朝日新聞出版)からお届けします。

MENU セリフ覚えもひと苦労 まずは、できることから すぐに口を出したり 必要以上に手伝わない 5人を育てた母は 本当に大変だったんだな 中学卒業後に上京 東京は別世界の話だった 仲間由紀恵さんに聞いた!仕事のこと、子育てのことQ&A

セリフ覚えもひと苦労 まずは、できることから

 双子の子育て中のため、セリフを覚える時間をつくるのも本当に大変です。まったくと言っていいほど、覚えられないですね(笑)。

 台本を頂いて、クランクインの日が決まると、「この時期までにセリフを覚えていけたら」と子育てと合わせて週単位のスケジュールを立てるのですが、なかなかその通りにはいかなくて。ほかの仕事のことも考えながら、「この期間なら集中して覚えられる」と予定を立てるものの、途中からズレてしまったり、「時間が足りない」となってしまったり。最終的には朝早くに起きて覚えるなど、なんとか帳尻を合わせている感じです。

「できるかな」「間に合うかな」と不安になることも、もちろんあります。不安になったとしても、まずはできることをやっていく。「やっぱり時間が足りないな」と思えば、寝る時間など、自分の時間を削っていくようにしています。それがいいことだとは思いませんが、切羽詰まって結果的にそうなっていくことが多いですね。作品のなかの私がなんとか形になっているのだとしたら、それは衣装さんやメイクさん、そして照明さんたちのおかげです(笑)。

すぐに口を出したり 必要以上に手伝わない

 せわしない日々を送りながらも大切にしているのは、自分が演じている役が好きだということ、そして「自分は好きで俳優という仕事をやっている」という気持ちを疑わず、信じるということ。「好き」という気持ちは揺るぎないものですし、この仕事は私が母親になる前から好きだったもので、母親になってからも変わらず好きなもの。

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古谷ゆう子
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