病気ではないけれど元気な状態ではない…。2学期は、夏休み中の不規則な生活、新学期のプレッシャーで、体調を崩す子が続出するといいます。子どもの2学期のからだの異変や疲れについて、けいこ豊洲こどもクリニック院長で医師の塚田佳子先生に聞きました。発売中の「AERA with Kids2023年秋号」から抜粋してご紹介します。

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「毎年2学期が始まると『おなかが痛い』『頭が痛い』『気持ちが悪い』などの症状で、学校に行けないと訴える子が多くいます」

 こう話すのは、小児科医の塚田佳子先生です。塚田先生は、休み明けに体調を崩す原因として、次のふたつを挙げます。ひとつめは、夏休み中の生活リズムの乱れ。

「休みになると親御さんもつい、子どもの夜更かしを許したり、旅行などで遅くまで遊んだりしてしまいますよね」

 とくにこの夏休みは、新型コロナウイルス感染症が5類になって初の長期休暇。休みを思いきり満喫した家庭も多かったのでは……。

「2学期になり規則的な生活が始まると、体が追い付かず“病気じゃないけれど調子が悪い”という状態になってしまうのです」

 そして、ふたつめが「気持ちのギャップ」。

「1学期、がんばってクラスに慣れたところで、夏休みに突入。自由に時間を使えたり親御さんと一緒にいられたりする毎日になると、リセットボタンが押されてしまうのです。でも、休みが明けるとまた一から学校に慣れなくてはいけない。このギャップがストレスになり、腹痛や頭痛を引き起こすこともあるのです」

 いわゆる「仮病」の場合もありますが、ストレスで本当に腹痛や頭痛を感じるケースも多いそう。

「心因性腹痛、心因性頭痛といいます。高学年では心因性のめまいを訴える子も。ストレスからチックを起こす子も増えます」

 今年の秋は、感染症の流行にも注意と塚田先生は言います。

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松田慶子
ライター 松田慶子
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