■イライラする子には朝散歩&脳トレ運動
お子さんのかんしゃくがひどい、最近怒りっぽいなと感じたら、それは感情が不安定になっている、つまりセロトニンの分泌が低下している状態です。そういうときは日光浴+リズム運動になる朝散歩がオススメ。あとは複雑性のある運動。ADHDの子どもに武道をさせたら行動や成績が改善したという論文もあります。
<親の行動Point>
くもりや小雨の日でも朝散歩の効果はアリ。無理のない範囲でやってみよう。
■ニュースは見ても1日1時間以内にする
コロナ禍でテレビを見る時間が増えた、あるいは親子でニュース番組を見るようにしている家庭もあると思います。でも、ニュースの見すぎには注意してください。ニュースにはネガティブな内容のものが多く、見続けると気分が落ち込みます。テレビなどの映像から入ってくる視覚情報は、新聞などの文字情報よりも6倍記憶に残りやすいと言われています。
<親の行動Point>
平日の夕方や休日にダラダラとニュースを見続けるのはやめて。見ても1時間以内に。
■子どもがネガティブなことを言ったらポジティブ3倍返し
「ネガティブなことを言ってはいけない」と思われがちですが、人間の幸福を研究するポジティブ心理学では「マイナスを吐き出していい」としています。大事なのはネガティブの割合。ポジティブとネガティブの比率が3対1以上だと夫婦では離婚する確率が低く、職場では高い利益を上げていることがわかりました。親子の会話でも3対1以上になるよう心がけてください。
<親の行動Point>
「疲れた」「つまらない」と子どもが言ったら、怒らずにポジティブな声かけを。
(文/AERA with Kids編集部)
樺沢紫苑先生/精神科医。作家。1965年、札幌市生まれ。札幌医科大学医学部卒。2004年、米国シカゴのイリノイ大学に留学。帰国後、樺沢心理学研究所を設立。「情報発信を通じてメンタル疾患、自殺を予防する」をビジョンに掲げ、YouTubeなどで発信。『学びを結果に変えるアウトプット大全』ほか著書多数。
※AERA with Kids2022春号より転載