コロナ禍で子どもも何かとストレスの多い毎日。日々の接し方や声かけで、子どものメンタルに働きかけることができます。発売中の「AERA with Kids2022春号」(朝日新聞出版)で、精神科医の樺沢紫苑先生に、心をしなやかに強くする方法を教えてもらいました。
【心の病気の早期症状チェックリスト】* * *
■友達にNOを言えない子は会話でアウトプット練習
友達からイヤなことを言われたり、されたりしても「ヤダ」と言えない。そんな子に「ちゃんと自分の気持ちを伝えなさい」と言っても意味がありません。日常生活でアウトプットする機会が足りていないと、頭の中で思っていることはあっても、とっさに言葉が出てこない可能性があるからです。
そこで、オススメするのが親子でアウトプットのトレーニング。自分の思っていることを言葉にする練習です。あまり難しい内容にせず、子どもが答えやすいことがいいでしょう。たとえば、好きなアニメを見ていたら、「どこが面白かった?」「どのキャラクターが好きなの?」「どういうところがかっこいいの?」などと次から次へと質問を投げかける。具体的に答えられるように質問を掘り下げていく。普段からアウトプットの練習をしておけば、外で何かあったときでも言葉が出てくるようになります。
<親の行動Point>
ポンポンと質問を投げかけるのがポイント。親は子どもの答えに一つひとつコメントをしたり、わざわざ否定したりする必要はナシ。
■自然の中で過ごすとストレスが減る
ストレスを受けがちな日々。1カ月に5時間以上自然の中で過ごすとストレスのほとんどが解消され、集中力や創造力などが高まることがフィンランドの研究でわかっています。自然に囲まれると、日常の緊張から解きほぐされ、癒やされますよね。植物が健康にいい化学物質「フィトンチッド」を放出するからです。森の香りをかぐだけでもリラックス効果を得られます。
<親の行動Point>
キャンプやハイキング、登山はもちろん、街中の緑豊かな公園でも効果がある。