そして野球。

 正直、お世辞にもうまくはないんです……でもめったに自分の意思を示さない長男の「好き」が珍しく強く表れているので、できる限り続けさせてあげたいと思っています。

 ほかはね、そう、習ったことはほとんど記憶にも残ってないどころか、嫌だった記憶ばかり。典型的な「あなたのため」で子どもを追い込む毒親になってしまっていたことに気づくのは子どもが自信を失ってから……というね。そしていま、自ら削り取ってしまった長男の自信を取り戻す作業に涙がちょちょぎれています。

■習い事の効果を考えなくなった次男・三男

 さて、その反省が極端な形で生かされたのが次男と三男。

 セルフ反面教師で慎重になりすぎ、習い事は全部小学生からでOK!という手のひら返し。でも、兄弟だって性格がそれぞれ違います。次男は長男とは真逆で、意思が明確。やりたいことを本人の口から伝えてくれているのに、長男のときの苦い記憶から始めるのを躊躇していました。長男のオマケで年中から入団した野球以外は何もさせず、年長になって、シャチになりたい(トレーナーではなくあくまでパフォーマー側)という本人からの熱烈なオファーによりスイミングだけは始めました。

 これはこれで次男を常に長男ありきで考えてしまっていたところ、よくなかったなぁ。

 さらに三男については、兄たちの用事に付き合わせてばかり。ふと気づけば三男は同い年の子がしているような遊びや同年代のお友達との交流もせず、常に対象年齢とはほど遠い環境に置かれていました。

 ただそれも悪いことばかりではなかったんです。川遊びで補助しながらも兄たちと同じところで遊んでいるうちに水を怖がらない子になり、次男のスイミングを見学するとやりたいと言い出すようになりました。たしかに、おやつを食べるかタブレットで釣るか、なんてしているなら同時間帯の幼児クラスもあるんだし一緒にやっちゃえ! ということで、末っ子は3兄弟の中でいちばん早く習い事を始める運びとなりました。

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