例えば、「通信教育をやりたいけれど、お金がないから我慢しよう」といった選択を余儀なくされる家庭もあるでしょう。
支援金10万円は決して十分な金額ではありませんが、子どもの学びたい気持ちを後押しし、最初の一歩を踏み出す助けになることを目指しています。

誰でも入れる? 仕組みは? 保険内容を詳しく解説!
――保険に加入する条件とは?
個人で契約するのでなく、自治体、学校、PTAなど団体を通じた契約が基本です。1人あたりの保険料は年間1000円程度。公立学校の場合は各都道府県のPTA協議会などを通じて既存の傷害保険などにプラスする形で各家庭ごとに加入してもらいます。 現在は愛媛県松山市のPTAが先行して契約していますが、今後はより多くのご家庭にお届けできるよう、全国の自治体やPTAへの案内を順次行っております。
――支援金は何に使っても良いのですか?
フリースクールや塾の入学金、通信教材費、家庭教師代など、不登校時の学びを支えるための費用として使うことを想定しています。ただし、まだ心の休息が十分取れておらず、学びの場へ踏み出せないお子さまもいるかもしれません。カウンセリングはもちろん、個人的には、お子さまの好きな本や画材を購入したり、博物館や科学館などに出かけたりするのもよい使い方だと思います。
子どもが笑顔を取り戻し、自分らしさを見つける第一歩として、この支援金を活用していただけたら嬉しいです。

不登校支援を全国へ。保険から広がる学びの選択肢
――10万円を給付するだけでは、本質的な課題解決にはならないという声もありますが……。
支援金はあくまで、お子さまが再び自身の学びを始める最初の一歩を後押しするものです。
支払事由(しはらいじゆう)の一つに「スクールカウンセラー等への専門的な相談」を設定しているのには、経済的補償をきっかけに、各学校や自治体の支援とつなげたいという思いがあります。
公的な支援や相談窓口とのつながりを強化し、不登校に悩む家庭が孤立せず、適切な支援を受けられる環境を整えることが重要だと考えています。
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