――タブレットによる漢字の宿題も増えています。手が真っ黒になるまで漢字を書く、という親世代のような宿題は減ってきているのでしょうか。
漢字を何回も何十回も書く反復練習が好きではなかったという子どもはたくさんいたと思います。記憶を強化するための必要悪みたいなものです。でもそうやって記憶を強化することが、今の自動変換の時代ではそれほど意味をなしてきていないと捉える人も増えていると考えられます。
タブレット上に書く漢字の練習は手書きの質を重視する人にとっては物足りないかもしれませんが、漢字を記憶するという観点でいえば十分機能します。タブレットの機能もだいぶ改善され、紙に書いている摩擦のような感覚が伝わるデジタルデバイスも出ています。これから学校教育に広がることを期待しています。
〇取材・文/大楽眞衣子
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